五代目だよりWEB版「石の神様訪問記②どんがめっさん」
社長の湊和也です。
播磨灘の沖合にある「家島諸島」は、兵庫県の姫路市内でありながら、本土にはない魅力に溢れています。姫路港から定期船に乗り約30分で家島に到着することができます。大小44の島々から構成される家島諸島には、4つの有人島(家島・坊勢島(ぼうぜじま)・西島・男鹿島(だんがじま))があり、家島はその中で最も人口の多い島です。
島の中心地にある真浦漁港のすぐそばには「どんがめっさん」と呼ばれる亀の形をした巨石が鎮座しています。大海亀が南波国(今の大阪)に行った主人の帰りを今か今かと待ち続け、そのまま石になってしまったという伝説が残され、今は航海の安全を司る水神として信仰され、家島の人たちから大切にまつられています。頭を100回なでると願い事が叶うと言われており、家島の人気観光スポットの1つだそう。
ちなみに家島諸島は石材の産地として100年以上の歴史があります。産出した石は大阪城の石垣にも使われました。現在では、神戸空港や関西国際空港などの人工島、漁礁等の造成工事を始め、阪神・淡路大震災の復興工事にも数多く使用されています。男鹿島では主に「花崗岩」、西島では「安山岩」の採石が行われています。
家島諸島の交通の基本は島から島へ船を乗り継いでゆく、いわゆる“アイランド・ホッピング”。波穏やかな瀬戸内を船で渡る旅は旅情たっぷりです。姫路港からは観光地として有名な小豆島行きのフェリーも出ていますが、姫路港よりわずか30分の家島諸島へも、足を伸ばしてみるのはいかがでしょうか。