お墓に使用している石の質の良し悪しと石の金額について教えてください。
現在日本のお墓で使用されている石材のほとんどが御影石(花崗岩)で、8割ほどが外国からの輸入材です。石材の種類は何百種にも及びます。同じ御影石でも硬度がそれぞれに異なり、一般的には硬い石ほど光沢(ピカピカの艶)を出すのに手間がかかりますが、磨き上がるとその石の艶は長持ちいたします。硬度の低い石はその逆となります。また吸った水をはきだしにくい石があり、その染み込んだ水が寒冷地などでは凍って割れることがありますので、なるべくなら避けたほうがよいと思います。また鉄分を多く含んだ石もありまして、水と化合して錆が出る可能性も高いのでこちらも避けるべきでしょう。では硬度がもっとも高く、もっとも水を吸わない石が高額な石なのかというと必ずしもそうではありません。石は天然素材のため人気があって産出量が少ない石ほど希少価値がついて高額になります。ですので石の質が悪いから安い、良いから高いとは一概には言えません。高くても質の悪い石もございますし、安くても質の良い石もございます。実物を御覧いただきながらお仕事を依頼する石材店さんから詳しい説明をうかがってください。
お墓の価格が安いものから高いものまで様々で迷っています。
墓石に機能性は全くありません。得られるのは心の満足です。格安墓石・超特売墓石を購入されて心の満足が得られるでしょうか?もちろん高い墓石が良い、安い墓石が悪いということではありません。亡くなった方を供養し偲ぶお墓をお建てになるなら、建立された後すがすがしい気持ちになれるお墓でなければならないと思います。御自分の死後の住まいとして生前に建立されるお墓であるなら、自分らしい想い入れを込めたお墓をつくられるべきでしょう。したがって目先の価格より、心の満足を重視されたお墓づくりをおすすめいたします。
もちろん問題ございません。墓地には時折、彫刻された文字が赤や朱色に染められたお墓があります。これはお墓をつくった方が存命中であることを示しており、このような建墓を「寿陵」といいます。「寿」は長命・長寿をあらわし、寿陵は長寿を祈願するお墓という観念があり、おめでたいものとされています。また生前にお墓を建てることは「一度死んで新たに生まれ変わる」ことを意味しているため、寿命が延びるとも言い習わせています。
父が亡くなりお墓を建てようと思うのですが、いつが良いのでしょう?
お墓を建てる時期に法律などはございません。大切なのは供養の心です。ですので思い立ったが吉日で問題ないと思います。一般的には四十九日・百ケ日・月忌・一周忌・三回忌などの御法事で納骨できるように、それまでにおつくりすることが多いようでございます。
人が亡くなったらお墓を建てなくてはならないという法律等々は世界中どこにもございません。にもかかわらず、人類は太古の昔からお墓をつくり続けてきました。今から7万年前、ネアンデルタール人が死者に花を手向けていたことが考古学で明らかになっています。これがお墓づくりの原点であると考えられます。したがってお墓は慣習で建てるものではなく、人類の証とも言える死者への哀悼・追憶の心、仏教でいうところの供養の心によって建てる祈りの造形なのだと私どもでは考えております。
お墓は当初仏塔として建てられたものです。そうだとすると仏教では六方拝といいまして、東西南北上下六方をいずれも尊び吉凶の別は問わないとしています。また仏様は八方世界をあまねく照らすという言葉もあります。その仏様があっち向きはダメ、こっち向きはダメと言われるでしょうか。供養するのにふさわしい場所であれば、基本的に方角は関係ないと考えております。墓地が北向きでどうしても気になるというのであれば、四方が正面となっている五輪塔の建墓をおすすめいたします。
石屋さんが提示してくるお墓の金額ってどうやって算出してるのですか?
お墓の金額のもととなるのはそのお墓に使用する石の体積です。実は墓石材にも単位が設けられています。「才」(切ともいいます)といいまして1尺×1尺×1尺の立方体で「1才」となります。身近な単位にしますと30cm×30cm×30cmの立方体です。
また墓石材それぞれ種類ごとにこの「1才」あたりの値段が決まっています。これが単価とお考えください。作図が終了しますと使用する墓石材の「総才数」が計算できますので、「総才数」×「1才あたりの単価」でほぼお墓の金額が算出されます。またこの金額に基礎コンクリート工事代金・各種手間代金・各種資材代金等が加算され正式なお墓の完成価格の御提示となるわけです。ただこちらは平坦で条件の良い墓地での算出方法ですので、傾斜地や軟弱地盤等の条件の悪い墓地では例外もありますことを御理解ください。墓地条件による算出方法の違いは詳しくは建墓を依頼した石屋さんにうかがってください。
私の知人は自宅のすぐ近くの田んぼの脇に古くからの代々墓が建っていてお参りのときに便利のようです。我家もそうしたいのですが可能でしょうか?
現在は私有地にお墓を建てることはできません。昭和23年6月1日施行の「墓地・埋葬等に関する法律(墓埋法)」という法律があるのですが、同法施行後は経営許可のない土地にはお墓を建てることはできなくなっています。知人様の代々墓は「みなし墓地」といいまして、おそらく同法施行前から建っていたもので同法施行時に許可を受けたものとみなされた墓地だと思われます。
朝晩の冷え込みも日に日に厳しくなっていきます。
日中はまだ日差しが暖かいですが
強く吹く風には否が応でも冬の到来を感じさせられます。
現在は二本松市木幡地区大原山霊園におきましてお墓のリフォーム工事を2件進行中です。
別の施工班は同市東新殿地区里ノ馬場地区におきまして氏神様建て上げ工事を進めていました。
天気にも恵まれましてこちらの氏神様工事は土曜日に完成を迎えてございます。
「急な斜面だがなるべく高いところに氏神様をお祀りしたい。」
御施主様のこういった御要望にお応えするべく奮闘させていただきました。
まずは大谷石での階段と袖石を据付。
階段の袖石作製は角度を測って斜めに石を切ったり
基礎コンクリートを斜めに打設したりとなかなかに手間がかかります。
しかしながら
袖石がある階段とない階段とでは完成した時の見た目の印象に大きな差が出てしまいます。
やはりあったほうが立派に見えますね。
こういったお仕事の際欠かしてはいけない手間なのでございます。
その後間知石を利用しまして氏神様の台座おつくりし氏神様本体を中央に据付いたしました。
本体後方と両側面には土の流入を防ぐために柵を御用意。
こちらの柵は地元の初森みかげ石にておつくりしています。
御施主様に大変にお喜びいただきまして
私共も石屋というこのお仕事のやりがいをあらためて感じることとなりました。
御家の守り神。
いついつまでも大切になさってくださいませ。


先日賜りましたお墓に関するお客様からのお問い合わせ内容を御紹介いたします。
Q:お墓に使用している石の質の良し悪しと石の金額について教えてください。
A:現在日本のお墓で使用されている石材のほとんどが御影石(花崗岩)で、8割ほどが外国からの輸入材です。石材の種類は何百種にも及びます。同じ御影石でも硬度がそれぞれに異なり、一般的には硬い石ほど光沢(ピカピカの艶)を出すのに手間がかかりますが、磨き上がるとその石の艶は長持ちいたします。硬度の低い石はその逆となります。また吸った水をはきだしにくい石があり、その染み込んだ水が寒冷地などでは凍って割れることがありますので、なるべくなら避けたほうがよいと思います。また鉄分を多く含んだ石もありまして、水と化合して錆が出る可能性も高いのでこちらも避けるべきでしょう。では硬度がもっとも高く、もっとも水を吸わない石が高額な石なのかというと必ずしもそうではありません。石は天然素材のため人気があって産出量が少ない石ほど希少価値がついて高額になります。ですので石の質が悪いから安い、良いから高いとは一概には言えません。高くても質の悪い石もございますし、安くても質の良い石もございます。実物を御覧いただきながらお仕事を依頼する石材店んさんから詳しい説明をうかがってください。
